ご利用事例
2018年4月23日
「よ! 待ってました!」
福岡に縁の深い落語家3人の登場に、そんなかけ声がかかるほどお馴染みのイベントになった「エルガーラ福岡落語会」。4月23日に開催された落語会も第6回目となりました。前売り券完売、当日券なし! という大盛況の中でスタートしました。
平日の開催にもかかわらず、開演1時間半前には50人以上のお客様が列をなす熱狂ぶり。30分前にはロビーに入りきれないほどの人だかりができていました。笑顔で入場していくお客様の姿からは、“これから始まる爆笑の2時間が待ちきれない!”といったワクワク感が伝わってきましたよ。
お囃子とともに、桂歌春さん、橘家圓太郎さん、立川生志さんが揃って登場! ご当地ならではの温かい拍手で迎えられると「楽屋でも話していたんですけど、福岡は(会場の)においが違いますね~」と嬉しそうな3師匠。
歌春 「私は宮崎県出身なんですけどね、西南学院大学(福岡市早良区)に通っていたんで、福岡とも縁があるんですよ。2年の夏に自主的に卒業しちゃったんですけどね」
生志 「自主的な卒業。いい言葉(笑)」
圓太郎「東京では“博多出身”って言ってるけど、実は・・・(福岡市博多区の)雑餉隈出身!」
観客 「ハハハハハッ~」
圓太郎「ほら、笑う~。雑餉隈っていって笑ってくれるのは福岡だけなんですよ。東京では、“ざっしょ会”ってのも作っているんです」
歌春 「東京に、そんな数、雑餉隈の人がいる!?」
観客 「アッハハハハ!!」
生志 「私は筑紫野市出身です」
圓太郎「福岡ってついてないやない!」
生志 「福岡大学(福岡市城南区)出身なので。私はちゃんと4年で卒業しました(胸を張る」
観客 笑いとともに拍手
3人の掛け合いが絶妙で、トークショーから会場は熱気ムンムン。大いに盛り上がった後は、いよいよ落語のはじまりはじまり~。
前座に登場したのは、三遊亭じゃんけんさん。生志さんと同じ福岡大(落研所属)時代に、第1回のエルガーラ福岡落語会を観客席で観ていたという逸話を聞いて、急に身内のような気持ちに。いつの日か真打ちとなって、この高座に上がってほしいものですね。
トップバッターの歌春さんはグレーカラーのヘアスタイルが、いつ見ても艶っぽいですね。
演目の「たがや」は花火鑑賞で賑わう橋上を舞台にした、たが屋と武士の小競り合いが小気味いい人気の古典落語。普段は柔らかな声と表情が魅力の歌春さんも、このときばかりは威勢良く、快活に。さすがは、芸歴48年のなせる技!
生志さんは、今話題の大谷翔平、セクハラ問題、松坂大輔、大相撲など、次から次へと時事ネタをブラックユーモアに変え、お客様の心をグイグイ掴んでいきます。立川談志師匠をオーバーラップさせるテンポのいい語り口。調子そのままに、「反対俥」を披露すると、これまたコントのような面白さ。終電までに駅に着きたい主人と、年寄りに抜かれるほどとろとろと走る車夫、特急列車より速い車夫が、面白おかしく掛け合い、お腹の底から笑わせてくれました。
トリを務めた圓太郎さんは、高座にあがるなり「最近のニュースは何があるかな~と考えていたのに、全部あいつに言われちゃいましたよ。私はみなさんに、いい気持ちが帰ってもらいたいんでね、あいつみたいに悪口ばっかりいいませんよ」と、愛情たっぷりに、生志さんをいじって笑いを誘います。泥棒を題材にした「締め込み」は、ラストを飾るのにふさわしい滑稽落語の傑作。登場人物が泥棒、旦那、妻と少ないものの、3者の心理変化が大きく、繊細な描写が求められる難しい演目を、熟練の名人芸で魅せてくれました。
笑いだけでなく、改めて古典落語の面白さにも気付かせてもらった2時間は、大満足の一言! 好評につき、「第七回エルガーラ福岡落語会~圓太郎兄弟会~」が9月12日(水)に開催されます。圓太郎師匠のほか、エルガーラ初登場の五明樓玉の輔さん、春風亭ぴっかり☆さんの落語を聞けるチャンスです! この日の特別先行販売でも、早速、多くの方がチケットを買い求めていましたよ。ぜひ、お誘い合わせの上、お早めにお申し込みくださいね~♪♪